地震文学というものがあるとすれば第一にあげられるべきはいわずとしれた事であるが村上春樹氏の神の子どもたちはみな踊るであろう。
英語に翻訳されたこの短編集にはAfter the Quakeというタイトルがつけられている。
五つの短編を集めたもので,四編は雑誌「新潮」に連載され最後の「蜂蜜パイ」だけ単行本になるときに書き下ろされた。連載は1999年の八月号から一二月号までで,ぼくは連載の第一作「UFOが釧路に降りる」を読んでから渡米した。残りは単行本にまとまったときにNew Yorkの紀伊國屋で買って読んだはずだ。タイトルだけ見たらどこが阪神淡路大震災と関係があるのかと思うのだが読んでみたら関係ありまくり,まさに地震文学としかいいようが無い作品群となっている。
「かえるくん,東京を救う」という作品がありこれは笑える作品なのだが不思議と心に残る。
”Super-frog”が現れて何とかしてほしいですこの現実を。
このSuper-frog saves TokyoをHaruki Murakamiが地震で自身で朗読しているのを聞くことが出来ます。
これはよいよ。一回どうぞ。
ここからです。
でもぼくが一番好きなのは「タイランド」です。村上氏の短編の中でも一番といっても良いかもしれません。
今回の地震津波でこの短編集があまり取り上げられないが不思議です。
テレビで枝野だの管だのの話を聞く時間があるのなら読んでみたどうでしょうか。
たったの460円だよ,一種の奇跡ですね。
ホント早く辞めた方が良いですよあの人達。でもそうはいかないでしょうけど。
【追記】
本の扉にゴダールの「気狂いピエロ」の台詞が掲げられています。
<ラジオのニュース>米軍も多数の戦死者を出しましたが,ヴェトコン側も115人戦死しました。
女 「無名って恐ろしいわね」
男 「なんだって?」
女 「ゲリラが115人戦死というだけでは何もわからないままだわ。一人ひとりのことは何もわからないままよ。妻や子供がいたのか?芝居より映画の方が好きだったのか? まるでわからない。ただ115人戦死というだけ」
災害が怖いのはこういった死を遂げざるを得ない人を大量に作るからだと思っています。
FASEB J. doi:10.1096/fj.10-177378fj.10-177378
Quake hits Japanese universities – March 15, 2011
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