PNASから
Oxidation-induced intramolecular disulfide bond inactivates mitogen-activated protein kinase kinase 6 by inhibiting ATP binding

PNAS published ahead of print November 15, 2010, doi:10.1073/pnas.1007225107

これはおもしろいです。昔のぼくが書いていたとしても不思議でないテーマです。

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最新号のブルータスの特集は「映画監督論」です。

映画監督の年収ってどれくらいなのでしょうか。

例によってピンからキリなのですが、

2009年の高い方は

1 マイケル・ベイ 1億2000万ドル

2 スティーブン・スピルバーグ 8500万ドル

3 ローランド・エメリッヒ 7000万ドル

4 ジェームズ・キャメロン 5000万ドル

となっているそうです。

すごいですね。映画監督って一発当たるとすごいことになるんですね。俳優より儲かるのかもしれません。

映画監督はいくら太っていてもまた不細工でも全然平気ですからそこら辺を考えればあたればなかなかいい商売なのかもしれません。

ウッディアレンもこの特集のインタビューで映画監督は快適な職業だと語っています。

何も不満はない。まじめな仕事で、十分な収入がある。エレベーターを動かしたりタクシー運転手をするよりずっといい仕事で、きれいな女優や面白くて才能ある男優達、と働くことができる。

ウッディアレンと比べてもしようがないわけですが日本の映画監督はなかなかそううまく儲からないようです。
是枝裕和さんは「職業としての映画監督は割に合わないかも」と言っています。

研究者も大概快適な職業だと思います。

世の中では論文が無いと研究費が無くて大変とか言われることもありますがそんなことはありません。

NatureだScienceだCellだ Genes & Devだとかいっているのは実はほんの一握りの人たちです。そんな雑誌に論文がなくとももっと言えば何も論文などなくともたいていは何の問題もありません。

以前在職したぼく研究所での給料は現在の当直代、超勤代が入った給与よりも多かったし、文部科学省の科研費など当たらなくともーそもそもそんなものに応募しない人も大勢いましたー研究費は降りてきていました。研究費の心配をしている人など廻りで見たことも聞いたこともありませんでした。

論文が出ないなどの理由で解雇された人はぼくの在職中見たことはありません。

職にありつくのは最近では結構大変なようですがありついてしまえばこんな暢気な商売はないかもしれません。

それでは医者はというとこれはピンからキリですね。大もうけをしてる開業医さんはいるかもしれませんがその他は働いている時間相応といったところでしょうか。

自治体病院とか独法系の職場ー大学病院も含みますーは働いても働かなくても給与にそう大きな差はありません。週に一回しか手術室に出ない人も週に4日出る人も基本的には給与に差は無いわけです。うまく立ち回り”働かない組み”に入れば大学の教員もかなりいい商売です。

文学部の先生とぼくらはまったく同じ俸給表なのですから驚きます。

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最後にお口直しにポジティブになれる報告を紹介します。

Scienceのこの論文は面白いです。
A Wandering Mind Is an Unhappy Mind

Science2010: Vol. 330. no. 6006, p. 932 DOI: 10.1126/science.1192439

iPhoneのアプリを使った研究結果の報告です。その名も trackyourhapinessです。 urlはwww. trackyourhappiness.org。

2200人の被検者から25万件のresponseを集めて解析した研究です。

どのような活動をしているときに人は一番幸せを感じるかという調査。
方法は以下の通り

To find out how often people’s minds wander, what topics they wander to, and how those wanderings affect their happiness, we analyzed samples from 2250 adults (58.8% male, 73.9% residing in the United States, mean age of 34 years) who were randomly assigned to answer a happiness question (“How are you feeling right now?”) answered on a continuous sliding scale from very bad (0) to very good (100), an activity question (“What are you doing right now?”) answered by endorsing one or more of 22 activities adapted from the day reconstruction method (10, 11), and a mind-wandering question (“Are you thinking about something other than what you’re currently doing?”) answered with one of four options: no; yes, something pleasant; yes, something neutral; or yes, something unpleasant. Our analyses revealed three facts.

一番はセックスをしているときで平均幸せ度は100満点のうち90くらいという高さです。次は exercisingで75くらい。テレビを見ているときは65、食べているときは68で子供の世話をしているときでも66くらいです。
すごいですねセックス。なんかこんなにダントツだとそんなものかなと言う気もしてきました。

この研究はなにもセックスの奨励ではないのでセックス中は人は行為に集中しているということが肝のようです。

何をしているときでもとにかく集中しているときはハッピー度が高くなるようです。

そういえば麻酔しているときも集中しているとあっという間に時間が過ぎて終わった後すごく爽快になりますよね。
若い先生方も外来でうだうだ患者を診ているより手術室で勝負するような診療科に進んだ方がハッピー度が上がると思います。

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集中力の射程

On 2010/10/7 木曜日, in Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

結局昨晩は睡眠6時間程度でしたが今日はとても体調がよく完徹のaftermassはありませんでした。”修行”により体質が改善したのでしょうか。最近は酒にも結構強くなったしもしかしたら解脱したのかもしれませんね。それとも二日三日してから効いてくるボディーブローのようなものとなるのでしょうか。

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ノーベル文学賞の発表がいよいよ明日となりました。村上春樹氏が受賞した場合どこかのテレビにでるのでしょうか。夜9時には寝ているはずなので夜のニュース番組への出演はできないのでしょうか。そこら辺が気になります。

さて彼のインタビュー集が出版されました (夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです
)。

ざっと二回ほど読みましたが受賞しても”俺は何もしゃべるつもりはないのでこの本読んでくれ”というメッセージなのではないかと思うくらい結構いろんなことを語っていると思います。これで映画のノルウェイの森も大当たりで勘違いして映画を観に行ったおじさん、おばさん、おじいさん、おばあさんの顰蹙を買ってしまうなど想像するだけで楽しくなります。

18本のインタビューが収められていますが一番面白かったのはロシアの読者との一問一答形式の2003年のもの「お金で買うことのできるもっともすばらしいもの」でした。自分の小説の最終目標を「カラマーゾフの兄弟」に置いていると断言していました。

2004年に行われた「何かを人に呑み込ませようとするとき、あなたはとびっきり親切にならなくてはならい」も興味深いものでした。心情的には村上氏も「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」が一番好きかもと言っています。神戸の人間より、京都に人間の方がよほどエキセントリックだとも言っていますが、これの真偽はぼくには判断できません。神戸の人間をそんなに知らないし京都の人間と言ってもぼくが付き合っているのは大学周辺のはじめからエキセントリックな人が集まっていそうな場所に生息する人たちだから。

小説創作における集中力の話をしている箇所がありました。

音楽と小説創作では集中力の外見が違っているだけで集中力が中心的な役割を担っているということは同じだと。
ぼくは医者で研究者ですが、医療も研究も一番大切なのは集中力です。
医者と言ってもぼくは麻酔科の医者ですが、この場合、集中力は短期間ー 24時間を超える手術に最初から最期まで付き合うことはまれですーでありより tangibleなものです。患者が覚醒して家に帰るまでは毎日患者に集中しています。もちろん強弱をつけなければ毎日朝から晩までやっていることはできません。たまに、お前は時々眠っているだろうというツッコミもあると思いますが眠っていても集中はしています。ここら辺は麻酔科の医者にはよく解っていることですが他の人には理解が難しいかもしれません。研修医などは覚醒しても全然集中していませんしね。麻酔が要求する集中力はプロセスがおわればそこからは解放されます。その意味では短期決戦です。

一方、研究は集中力の射程はもっと長いしまた内省的です。麻酔よりは強い耐性も必要だと思います。

この辺が判らないとなかなか自分がやっていることの意味あいが感覚的につかめずに悩んでしまうこともあるような気が
します。
うちの先生方はどういう風に感じているでしょうか。

夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです

御大ブログにこんなエントリーがありました。
書けません普通の人には。

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