ほぼ24時間くらいかけてBaltimoreから帰国しました。
8時間ほど寝て元気になりました。

ASA meeting, Anesthesiology 2011に参加して思った事を書いてみようと思います。

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ぼくの参加は2002年のサンフランシスコ以来の二回目です。実は前回の参加である意味「懲りて」参加を控えていたのですが研究室の大学院生に尋ねると今まで参加したことがないということで話のネタにもなるかなと思い総勢4人で参加することに決めました。帰りにBaltimoreに寄りたいということもありました。

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Abstractを書いて参加応募をします。
一応の査読はあるので,原理的には採択されない場合もあるはずなのですが,4人とも無事採択でした。通知はe-mailでくるのですが全員一斉にというわけではなくぼくらの場合は,2日間くらいの間にばらばらとやってきます。不採択の場合に連絡があるのかどうかは解りません。
院生の甲斐さんの演題はposter discussionで他の院生とぼくのものはposterと決まりました。
poster discussionの場合部屋にしつらえられた壇上で口演をする必要があり甲斐さんはかなり緊張していました。

参加登録をwebでする必要があります。会員であるかとか学生であるかとかpresenterであるかとかで参加費が異なります。最悪$1000以上払うという場合も考えられるのですが,今回ぼくは直前になって登録したにもかかわらずpresenter料金の$140でした。学生であれば$70代で済んだようです。

航空券,ホテルはすべて自分たちでwebで予約しました。結果会場とdowntownをむすぶバスが止まる指定のホテルであったのですがかなり安い金額で宿泊することができました。これはほとんど院生の鈴木さんにやってもらいました。

というわけで出発当日伊丹空港に集合して伊丹ー成田ーシカゴと乗り継いで土曜日の午後にシカゴに到着しました。

空港からdowntownまでは鉄道を利用することにしました。

一人$2.5くらいと随分安くついたのですが,路線を二回も乗り継いでスーツケースを抱えて結構歩きました。値段を考えればタクシーをあっさり利用しても十分にpayすると思いました。しかしよい経験になりました。例によって甲斐さんが改札でトラブっていました。

ホテルはWyndham hotelでしたが無料でnet環境が提供されてる訳ではありませんでした。偶然かどうかは解らないのですがホテル内に飛んでいるAT&Tに接続するクーポンを入手してそれからは問題なく接続できるようになりました。

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当日朝は早い目に出発しました。参加登録をしてbudgeを入手したかったのですが日曜日は8時からしか登録ができなかったのでposter disuccionの甲斐さんは登録前にセッションに突入と言うことになりました。moderatorのおじさんにそう断ったところ問題ないと言うことでした。

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poster discussionは演題をいくつか選んで一つの部屋に集めて部屋の後方にposterを掲示して前方に設えられた場所を利用して演者による口演と質疑応答をするというものでした。実際の進行はmoderatorのおじさん達に委ねられていて甲斐さんのセッションでは前方の演壇を使わずにポスターの前でpresentationを行い皆はそれを車座になって囲んで聴くという形式でした。甲斐さん以外は普通に欧米人ですのでプレッシャーがかかったと思います。

健闘したと思いますが聴いている人はおそらく十分理解できなかったと思います。これは英語が下手とかそういったことより内容が難しと云うことと分量が多すぎると言うことに起因することで仕方ありません。この演題はすでにある雑誌に掲載が決まっているものだったのですが,論文のページ数で14ページの大論文なので仕方ありません。エッセンスだけを伝えたいのであれば思いきって内容を削るということも必要だったのかもしれません。そもそもセッション自体がかなり広範な内容の寄せ集めですから自分の関心事以外はよく解らないという状態であったと思います。

時間が早いということもありはじめは集まりが悪かったのですが徐々に増えてくるといった感じでこれは日本と事情は同じだでした。poster discussionは雑然さのない環境で話を進めることができるのでposterのセッションよりよいと思いました。

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ポスターは機会展示の奥を仕切った場所で行われました。

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ポスターが貼られてそれを前に聴衆が移動しながらpresentationを聴いて廻るという日本でもどこでもある形式です。
米国からのposterとそれ以外からのposterを分けてセッションが組まれていたと云うことですが日本人のpresentationのまずさを考えれば仕方ないのかもしれません。

中国からの演題のいくつかはポスターが貼られていませんでした。演題は採択されたのだが渡米できなかったのかするつもりがなっかったのでしょうか? 抄録としてはデータベースに入るわけですから業績になるのでしょうか。ポスターもすくなくとも形式的にはひどいものが多かったと思います。

もう一つの問題はポスターは貼ってあるのですが,presenterがいないつまり「張り逃げ」が散見されたと言うことです。びっくりしました。こういう日本からの演題がある以上区別しておく必要があるとASAが考えるのも無理はありません。JSAは実態を調査する必要があると思います。酷い話だと思います。

Refresher courseなどははじめから興味がなかったので一つも聴きませんでした。特に後悔はしていません。

例年の会場はWashington DCだということです。

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Abstractやposter,presentationを英語で表現する必要はありますが他の演題の内容から判断して日本麻酔科学会の演題の査読よりASA meetingの査読のハードルが高いと言うことは無いと思います。その意味では,指導者の適切な指導があればーつまりabstractの英語が自分勝手な英語でなく論理的に書くことができればー誰でも参加できる余地は大いにあります。一度は参加してみらた考えることも多く収穫となると思います。

DCでは空きの半日程度を使っての市内観光をするリソースもシカゴより豊富に存在すると思います。

ぼく自身はこういう規模と形式の学会はあまり有益と感じません。Gordon, Keystoneのような特殊なテーマに絞ったmeetingはどの演題を見てもそれなりの興味を引かれるし理解可能なのですがASAのような麻酔科学とその周辺をすべて含む学会だと自分の理解が完全にできるものは1/3も無いかもしれません。しかもどこにそれがどこにあるかは相当の下調べをしないと解りません。大変です。
しかし一回は参加したらよいともいます。妙な幻想が吹き飛とぶと思います。

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今週中にはJohns Hopkins University Medical Campus訪問の感想をuoしようと思います。

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小林秀雄の実質的なデビュー評論は「様々なる意匠」です。
当時の日本文学に存在した「様々な意匠」をおちょくりながら,文芸評論家としての自らの立ち位置を既存の明らかにしたものです。むちゃくちゃ力が入っていて少し難解というかその当時の文壇の事情を知らないぼくには理解が出来ない部分もありますが,何十回も読み返してそのたびに考えることがあります。
初期にはXへの手紙・私小説論 (新潮文庫)で読んできましたが現在は小林秀雄全作品〈1〉様々なる意匠で読んでいます。
文芸評論にくらべたら科学評論は難解かもしれないが単純のように思えますが,個々の論文の評価をリアルタイムにすることはそう単純ではありません。「様々なる意匠」は一回は読んでみる価値のある評論だと思います。
今調べてみると過去にもほとんど同じ事を書いていましたね。ボケがはじまっているようです。

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患者さんの麻酔後診察をします。
日帰りで帰宅した患者さんは電話インタビューをします。一泊それ以上の入院をする患者さんについては病棟を廻るということになります。平日は看護師さんにお任せしますが土曜日・休日には医者が廻ることになりぼくが担当することもあります。合い部屋の患者さんに根掘り葉掘り聞くのは控えているのですが個室の患者さんとはいろんな事を30分くらい話すこともあります。
ご自分の疾患について質問を受けることもあります。主治医でも無いので適当に答えるしかありません。医療体制への批判とか患者さんのアイデアとかの他に過去に受けた手術・麻酔との比較を話してくれる患者さんもいます。
質問項目は30個くらいあるのですが,必ずお聞きするのは「思ったより楽だったのかしんどかったのか」と云うことです。ほとんどの方は思ったより楽だったとお答えになるわけです。これで満足するわけです。
皆さんが気にすることの一つは「点滴を失敗された」とか「点滴のあとがい痛い」です。重大な事なんですね。必ず一回で確保するように皆で心がけています。デイ・サージャリー診療部では24Gの留置針を使う場合も多いです。輸液するというより麻酔薬,抗生物質の投与ルートなので細くとも何の問題もないことがほとんどだからです。
最近,ぼくらの病院ではテルモ社のある留置針が導入されました。手術室は除いた病棟で採用となったのですがデイ・サージャリー診療部の手術室は病棟と同じものをつかっているので9月から導入されました。
これがなかなか優れものなのです。どうよいのかは使って見れば明らかです。ぼくら麻酔科医に取っては大きな事でも無いような気もしていたのですが使って見るとこれが便利で最近はこの留置針を使わないと調子が狂うまでになりました。
大学院に入学するときに今は亡くなった恩師に「あんた自分の研究がすぐに患者の役に立つだのとかゆめゆめ思いなさんな」と云われました。役に立つとかそういった観点で行う研究には碌なものが無いというのです。もちろん例外はあります。ピロリ菌により胃疾患への関与など研究が直接のきっかけとなり医療を変えたものもあります。iPS細胞のような例もあります。
先生の主張は,医療というものは,別に研究室の研究などによらずとも日々現場で進化していると云うことでした。組織的に行われる場合もあるでしょうし,個人的な学びなどから現場での医療は進化すると云うことです。留置針の進化というのはぼくにはその好例に思えます。学生の臨床実習でも留置針の進化を例に挙げてこの恩師の考えは披露しています。

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NHKのテレビ番組に「新日本風土記」というのがあり毎回録画して観ています。少し前に「遠野」を題材とした番組が放送されました。
普通のおばさんが,廃校後で「見た」女の子のために毎日朝ご飯を用意しているんですとこともなげに話しているのです。
まさに,小林秀雄が信ずることと知ることとか感想で語っている世界が現代の日本にもあるのですね。うれしくなってしまいました。

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医学と仮説――原因と結果の科学を考える (岩波科学ライブラリー)
これ多分タメになりますよ。

医学と仮説――原因と結果の科学を考える (岩波科学ライブラリー)

小林秀雄全作品〈1〉様々なる意匠
Xへの手紙・私小説論 (新潮文庫)

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昨日の当直は応えました。
朝からだらだら緊急手術が5つくらい入り3時過ぎに終わって横になると一時間ほどでPHSで起こされそのまま8時45分まで帝王切開でした
こんな感じの帝王切開は,看護師,産科医,同僚麻酔科医との連携する力,技術力を含めた麻酔力が試される場の一つですね。いまだにすごく緊張します。
明け方でここで当直をしている先生方を起こすと翌日の麻酔に差し支えると思ったのですが,この未明の時間にぼくが粗相でもしたらと重いS原先生にも手伝っていただきました。今朝はぼくが挿管しました。
救急隊が手術室まで患者さんを運んでの帝王切開はそうそう経験しません。切り抜けて患者さんを送り出して,午前中はふぬけみたいになっていました。

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Oxygen Sensing, Homeostasis, and Disease


Gregg L. Semenza博士による総説です。cDNA cloningから16年でNEJMの総説です。結構感慨深いです。
疾患・病態を分類して酸素代謝から説明して記述していくプロジェクトを計画しています。一年くらいで何とか完成させたいと思います。

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さて島岡先生のセミナーが近づいています。ふるってご参加ください !!

今週の金曜日です。

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京都大学医学研究科大学院共通教育コース
『キャリアアップセミナー』
 日時:平成23年8月26日 金曜日 17:00-18:00
 場所:医学部基礎講堂1
 講師:島岡 要
   三重大学大学院医学系研究科・分子病態学講座 教授
講演タイトル:「医師・研究者のキャリアについて語ろう」

  島岡先生は大阪大学病院,大阪府立成人病センターで10年余り麻酔科医として勤務後, ボストンへ研究留学し、ハーバード大学医学部・准教授としてラボ運営に奮闘されました。 2011年に帰国。 臨床麻酔のできる”基礎医学研究者”を自称されています。 専門は免疫学・細胞接着。 また研究者のキャリアやスキルに関する著書に「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」「ハーバードでも通用した研究者の英語術」(羊土社)があります。雑誌「実験医学」の連載をまとめた「プロフェッショナル根性・研究者の仕事術」などは若手研究者の間でのmust-readの文献となっております。先生の講演はキャリアプランニング,研究へのモチベーションなどの観点から大学院生を中心とした若手研究者に多くの示唆を与えてくれるはずです。

 皆様 奮ってご参加下さい。

 世話人:侵襲反応制御医学講座・麻酔科学分野 広田喜一 
    皮膚生命科学教室 椛島健治
主催:大学院教育コース 
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不可能性の時代読み返しました。

不可能性の時代 (岩波新書)

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