特急列車の運休と文庫本

On 2012/7/21 土曜日, in book, Net Watch in Science, by bodyhacker

大雨で特急列車が運休ということで某所から4時間半かかって研究室にたどり着きました。直線距離だとそう遠くないんですけどね… 疲れました。
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最近の”Cell”とかを読んでいると方法論の「進歩」にまったく自分がついて行けていないということを明確に思い知らされます。Genome-wide association studyくらいだと「ああそうか」という風にも思えていたのですが最近の論文の発想にまったくついて行けていない感じがします。その中の人たちが全員こんなこと思いついてやっているとも思わないのですが自分がバカ見たいに思えて仕方ありません。

特急が運休ということでもうすぐ普通列車が出ますといわれてホームに駆けつけたら発車した後でした。次の列車は何時に出発するかわかないといわれて仕方ないので本でも買おうと本屋に向かいました。
何かぶ厚い文庫本をと思って手に取ったのが「永遠の0 」でした。文庫本で575ページの本でしたが列車の中で読み続け京都の地下鉄で読み終えました。
来年映画になるのだと知りました。
amazonのレビューでも絶賛されています。 確かに一気に読むと思うところは多々ありました。
特急が運休にならなければ読まなかっただろうと思うので大きな収穫だったと思います。

永遠の0 (講談社文庫)

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台風なみの風雨を突いて土曜日から高知に行ってきました。

二日目,日曜日はすっかり晴れ上がり桂浜で坂本龍馬像を見学して帰阪しました。

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30年前からの知り合いの先生とも昨年に続いて話すことができました。
会のオーガナイズに関わった皆さんにあらためて感謝します。

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(日本人)」を読みました。

作家の橘玲さんによる日本人論です。
日本人による日本人論というと「自己言及のパラドックス」的な危険性もあるのかもしれないと思いましたが杞憂でした。

「(日本人)」は文字通り「かっこにっぽんじん」と読むそうです。「日本人」を「()」に入れて考えてみるという意味合いが込められています。
冒頭であるアンケートの結果が三つ提示されます。

「あなたは進んで国のためにたたかいますか?」「あなたは自国民(日本人)であることに誇りを感じますか?」の二つの質問です。
日本人の「はい」はそれぞれ15.5%と57.4%です。

極めつけは三つ目で,「権威や権力はより尊重されるべきですか?」という質問に対しては「はい」と答えた日本人はたったの3.3%です。ちなみにこの質問「アメリカ人」は59.2%で「中国人」は43.4%であっで,逆に「悪いこと」と答えた日本人は80.3%に及んでいました。

このような前振りから出発して社会学,政治学,生物学などなど多岐にわたる学問の成果を援用して淡々と「日本人」が語られていきます。といっても日本人はあくまでも人やヒトであり特に他の外国人と異なる性質を持っている訳では無いと云うことがまずは強調されます。
余りに広範な学術研究のサマリーとなっているため,読んでいるとこれが日本人論?という疑問をいだくですが,すこし読み進めると結局は一気に読み終わるほかに選択肢はなくなりその結果最後までたどりついてしまうので細切れ感は最終的には払拭されます。

要約すると

それでも「日本人的なもの」があるとすれば。,それはむしろ世間(ムラ社会)ではなく,世俗(神を信じずに功利的に生きる)の方にある。
日本人性の謎を解くカギは「空気=世間」ではなく「水=世俗」にある

という事になります。

この日本人論を援用して「医局制度」の現状なども十分に説明できます。「自由」「平等」「共同体」「功利主義」のキーワードを用いて医者の行動を説明することは十分可能です。医者といえ結局「ヒト」として行動しているにしか過ぎないのです。
医者は多くの日本人と同じで「権威や権力」に従うつもりなどありません。
加えて医者に特有な「一捻り」があります。この四月に研修を始めたばかりの医者でも30年以上一筋に診療に携わってきた医者でも医者は性別を問わず等しくある種の自尊心というか俗物性を持っています。有能な医者でも余り能力の高くない医者-発展途上の段階も含めて-でも,おしなべて自己評価は他人の評価より高いという特徴もあります。これが他の職種と異なる雰囲気をこの業界に醸しだしています。
かつては悪い不評判が立つと次の就職先に困るというようなしかけもあったと思いますが,今や少なくとも麻酔科の領域ではそういった制限は限定的だと思います。極端な話,京都を追い出されても東京で就職先が見つかります。免許の関係で医者はほぼ完全な実名主義原理に則っているにもかかわらず…

しかし,最後までこの本を読んだ「日本人」である読者が落胆させられる訳ではありません。最終章「自由のユートピア」では希望が明確に描かれています。

「退出不可能な閉鎖的なイエである「伽藍」を抜け出していつでも出て行くことのできる開放的な空間「バザール」へ向かうことは,個人としてはじゅうぶん可能だ」(参照)

ローカルな共同体のようなものからの退出を実現するのはなかなか大変だと思いますがやってみないことには始まりません。
というわけでよりグローバルなフレームワークの構築をやってみようと思っています。
もちろん皆がそうする必要はありません。「伽藍」の内側で満足な人もいるしそれが向いている人もいます。

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進行のスピード感は「「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)」などとよく似ているとおもいます。

読後感は「一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル」と似ていました。

この本「民主党の失敗」「福島問題」「ハシズム」までカバーして読者サービスにも余念がありません。
読むなら「今」です。

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今日6/18は京都大学の創立記念日でした。数年前から病院も休日体制となっています。理由はよく解りませんがどうもこの日に病院を開いてしまうと多くの職員に代休を支給する必要が出て収拾に大変手間取るということが理由の一つだときいたことがあります。
市内某所では記念行事が行われていたようです(参照)。
2007年にはこんなこともやっていたんですね。

(日本人)

「反原発」の不都合な真実 (新潮新書)

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今日がんばって某報告書の作成やgalley proofだのを全て処理してしまいました。
明日の当直なのですが何もできないと〆切に間に合わないからです。

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”Building a Better Physician — The Case for the New MCAT”

N Engl J Med 2012; 366:1265-1268

という文章を読みました。

米国では医学部,医学校に入学するためには4年制大学の学士号とMCAT(Medical College Admission Testに合格する事が求められるわけですが,このMCATを時代にマッチした「よりよい」医師を選択するために改革するという動きがありこの改革についての紹介がされています。
physical sciences, verbal reasoning, a writing sample,and biologic sciences中心の試験から
2015年からa section on behavioral and social sciences, and a section on critical analysis and reasoning will replace the writing sampleを含んだ試験になるのだそうです。

日本ではこのような変革の兆しはありません。しかし,ぼくは日本の制度はなかなかによい制度だと思っています。
医者になるためには医学校・医学部を卒業する必要があるわけですが,その選抜が単純に学力試験だからです。
高校の時のボランティア活動だとかクラブ活動まで評価に入れられていたらぼくなどとうてい医学部への合格はおぼつかなかったはずです。ぼくはクラブ活動など好きでもなく趣味と言えば読書くらいでそれで大学に合格しただけの人間です。学力だけの試験だったからこそ医学部に入れて医者になれたのです。

どんな試験を行っても医者に不適切な人間はある一定頻度で存在してその頻度は試験によらないのではないかとぼくは考えています。
また人格を総合的に評価するような試験が可能だとしてそれに落ちたとしたらそれこそ人格を否定されたような気分になるじゃないですか。今の試験は「タダの」学力試験だからこそ落ちた人も浮かぶ瀬があるのだとぼくは思っています。

だからといって試験を難しくしろと主張しているわけではありません。ある程度は学力試験で絞り込んで最後はくじ引きというのはぼくはアリだと思います。また途中から参入する人がしやすい様な仕組みを作ることも重要だと思います。

NHKのドキュメンタリー「輝く女」<新>で北川景子さんが取り上げられていました。北川さんは医者を目指して受験勉強をしていた時があったそうです。なんであきらめてしまったのでしょうか。残念です。
この番組をぼくが観ていたら家内が横からああだこうだといってきてホントうるさかったです。いい歳して,いい加減にしてもらいたいものです。

某報告書やproofの処理の他に大量の書類も処理しました。このような雑用をいままで「文化的な雪かき」という風に思ってきましたがこれからは「雑巾がけ」と呼ぶことにします。ぼくがやっていることの6割はまさに「雑巾がけ」です。これは何かの修行なのだと思います。(「雑巾がけ: 小沢一郎という試練」)

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今日の夕方一瞬出て消えたニュースがありました (参照)。後30分ほどで解禁です。
京大のキャリアパスの原田さんのお仕事がまとまったのです。
研究をやっている間は原田さんについていこうと決めました。

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New York TimesにCarl Zimmerが昨今増えている論文のretractについてのessayを書いています。

A Sharp Rise in Retractions Prompts Calls for Reform

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