Keystone 雑感-2

On 2010/1/29 金曜日, in hypoxia reseacrh, Keystone, by bodyhacker

昨日は当直でした。
11時には研究室に戻ることができましたがあまりの疲労で最低限の事をして一時には寝てしまいました。しないといけないことは結構あるのですがなかなか進みません。毎日手術室ですので体力も気力も消費してしまいます。

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前回のKeystone hypoxiaでも取り上げられて現在でもかなり追求されていて未解決なもののひとつにHIF-1/HIF-2問題があります。
低酸素や増殖シグナルによって惹起されるシグナルが HIF-1とHIF-2をdifferentialに制御するその分子機序やその後のイベントの細胞生物学的な意味などはまだまだ解明されたとは言えません。ましてやHIF-3の生物学は大きく遅れています。
まず細胞、組織が異なればHIF-1/HIF-2の意味が異なるだろうと考えられます。1990年代にはHIF-1aとHIF-2a(EPASという名前で呼ばれていていまでも好んでこの呼名を採用する人はいます)ではmRNAの組織発現パターンがことなりHIF-1aは比較的にユビキタスな発現パターンに比較して、HIF-2aは血管系を中心と比較的な限定的な発現パターンを示すと報告されてきていたのですが現在ではこのような発現の差異をことさら強調することは無くなっているような気がします。
今後ここら編のbrakethroughは腎癌研究からくるのではないかと思っています。

また低酸素応答はHIFを介したモノばかりではありません。肺血管の低酸素誘導性収縮は一時的にはHIFとは無関係ですがこの現象における”酸素分圧センシング”の機序は未だに解決されたとはいえません。ここらへんは今回のmeetingでは完全にスルーでした。

”雑感”はあと一回くらいで終わり通常モードに戻ろうと思います。

今日もこれから手術室です。では。

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