今日で今年の仕事は最後にしたいです。

ここ二週間ほど夕方になると熱っぽくなりほんと電池切れといった感じになります。

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さて最後に今年のハイポキシア生物学を振り返ってみようと思います。

pubmedを(HIF[TIAB] and 2010[DP])という検索式で調べてみると1136件の論文がヒットします。

過去5年間で同じ検索をすると論文数は下のグラフのように推移していました。

論文数.tif

HIF-1のcDNA単離からすでに15年経ちますがこの分野なお成長し続けています。

また(hypoxia [TIAB] and 2010[DP])だと4167件です。

一方、(anesthesia[TIAB] or anesthesiology [TIAB]) and 2010[DP]だと4361件です。

低酸素研究は麻酔研究全体に匹敵する規模の研究領域なのでしょうか。

ちなみにiPS[TIAB] and 2010[DP]は559件でした。

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今年のこの業界のトピックスをぼくの観点から具体的に論文を挙げて概観してみたいと思います。

あくまでぼくの興味に基づいています。

一月の Keystone meetingの雑感でも書きましたが、FIH-1と Chuvash polycythemia関係でよい研究がいくつか出て来ました。

医科研の清木先生の研究室からの一連のMint3関連の研究では

  • A membrane protease regulates energy production in macrophages by activating hypoxia-inducible factor-1 via a non-proteolytic mechanism
    J Biol Chem. 2010 Sep 24;285(39):29951-6
  • が今年出ました。すばらしいです。

    FIH-1のknockoutの論文もやっと出ました。

    The Asparaginyl Hydroxylase Factor Inhibiting HIF-1alpha Is an Essential Regulator of Metabolism

    Cell Metab. 2010 May 5;11(5):364-78.

    Chuvash polycythemia関連では

    などが出版されました。
    10年前に関わった研究(これこれ)が発展してきてうれしい。

    また代謝との関連でHIF-1, HIF-2が論じられる頻度が格段に増えてきました。

    おびただしい数の論文がでましたが

    をあげておこうと思います。示唆に富む論文だと思います。

    これまたKeystoneでも論じられていましたが高山医学の遺伝学がHIFと完全に結びついてきました。


    はどはその成果です。

    結局HIF周辺に落ちてくるわけですからビックリします。

    HIF-2とHIF-1の違いとくにHIF-2の特権性をあらわにした論文がいくつも出ました。

    これらはその例だと思います。

    genome研究の成果としては

  • Genome-wide association study of renal cell carcinoma identifies two susceptibility loci on 2p21 and 11q13.3
    Nat Genet. 2010 Dec 5
  • この論文も見逃せません。

    2p21の遺伝子はEPAS1です。

    来年はHIFの活性化機構を原理として利用する方法でない細胞内酸素分圧のimagingが可能になってくると思います。

    今年発表されたいくつかのprobeを使ったよい研究が出て来るのが楽しみです。

    それとの関連で

    も注目すべき論文だと思います。

    鉄代謝はもっともっと追究されるべき分野だと思います。これにはぼくも何とか食い込んでいきたいと思っています。

  • Regulation of iron homeostasis by the hypoxia-inducible transcription factors (HIFs)
    J Clin Invest. 2007 Jul;117(7):1926-32.
  • またstem cellの学問との関連を追及した良い論文が出て来ました。

  • Regulation of the HIF-1alpha level is essential for hematopoietic stem cells.
    Cell Stem Cell. 2010 Sep 3;7(3):391-402.
  • 臨床との関連でいくつか挙げておきます。

    最後に

  • Adenoviral transfer of HIF-1alpha enhances vascular responses to critical limb ischemia in diabetic mice
    Proc Natl Acad Sci U S A. 2009 Dec 15;106(50):21276-81.
  • この論文で使っているadenovirusはぼくがGLS研時代に作出したものです。

    とうわけでまとまりに欠けてますが 2010年のハイポキシア生物学を振り返ってみました。
    
今日は1時間くらい掛けました。

    それでは皆さんよいお歳をお迎えください。

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    2010年のベスト〜映画〜

    On 2010/12/28 火曜日, in Thus Spoke Dr. Hypoxia, by bodyhacker

    今日職場の仕事納めでした。デーは緊急手術はありませんので来年1月4日まで手術室は閉鎖です。

    手術数の増加は目標通りに達成したし病院当局にも何も言われませんでした。

    さて今日は2010年のベスト映画編です。

    映画館で見た映画はすごく少なく結局一ヶ月に1本くらいだったと思います。しかも全部家内と観たのですからいやになってしまいします。

    その中で

    は印象に残っています。
    この前NHKのBSで再放送されていた「京都・丸竹夷にない小路」も面白かったな〜。

    
でぼくのベストは
    ローラーガールズ・ダイアリー
    監督はドリューバリモアで主演はエレンペイジでした。
    「春との旅」以外はDVDで二回目を観ました。


    少し前の Molecular Cellに

    Stress in Biomedical Research: Six Impossible Things

    Molecular Cell, Volume 40, Issue 2, 176-178

    というのがあって今日読んだのですがおもしろいですぜ、これは。

    【業務連絡】
    某論文は越年でincubateして年明け早々に投稿します。
    ぼく論文はいまだにreview中です。年明けにも返事が無ければ問い合わせます。

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    職場の忘年会でした。
    圧倒されて帰ってきました。

    昨日に続いて今日は2010年のベスト本のノンフィクション編です。
    これも大した量の読書をしたわけでないのですが

    2択思考

    答えの出ない問題は考えても仕方ないと思います。愛とか人生について悩むのはよいのですが組織運営とか科学研究については答えの出ない問題を問題としてはいけなのだと思います。答えの出るレベルまで問題を還元していく必要があります。”2択思考”ってそう言うことだと思います。

    私の日本語雑記
    量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う
    などにはずいぶん影響を受けました。

    で今年のベスト(実は昨年の12月に出版されているのですが)は
    リハビリの夜
    とします。

    これも以前に紹介したことがあります。(参照1参照 2, , 参照3

    すばらしいですこれは。臨床医学を志す者は一回は読んだ方がよいと思います。

    査読一つ終わりました。結局全部で4時間は掛かりました。もうすこし要領よくできるといいのですが無理だね。

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