今回のhypoxiaのKeystome symposiumについて書いてみたいと思います。
今回の大きなポイントは
”代謝”
だったと思います。
最終日のmetabolismのセッションのTak Makのトークで代謝とガンとの接点が意識的に取り上げられましたがここに今回のsymposiumのポイントの一つがありました。
もう一つ印象深かったのは3日目午前の”Cancer”のセッション。前半に Dr.KaelinとDr.Maxwellを含めた3人が腎癌の話をしました。腎癌って他のガンと全く様相のことなる癌だったのだと初めて明確に認識しました。
その後泌尿器科医のN村さんとかなり話し込みさらに納得。ここら辺に関して理解が深まったのは今回の収穫の一つでした。
Keystoneの標高は約2800mです。吸入の酸素分圧は110-120mmHg程度だと思います。この程度に一気に駆け上ると、小走りに走るだけでかなりの息切れを自覚しました。jet lagからなかなか回復しないように感じたのはこの高さ故ではなかったかと思っています。肺胞低酸素は怖いですね。
PNASにTak Makも入ったグループからのDJ-1に関する論文が出ています
DJ-1 protects the nigrostriatal axis from the neurotoxin MPTP by modulation of the AKT pathway
PNAS published online before print January 26, 2010, doi:10.1073/pnas.0914876107
Cellには
The Histone Deacetylase Sirt6 Regulates Glucose Homeostasis via Hif1α
Cell, Volume 140, Issue 2, 280-293, 22 January 2010
PLoS Oneには
Myc Is Required for Activation of the ATM-Dependent Checkpoints in Response to DNA Damage
PLoS ONE 5(1): e8924.(2010)
Appleのタッチパネルぼくは一日勘違いしていました。
午前三時にKeystoneを発ちました。その後丸々24時間かかって大阪の自宅に到着しました。
完全に凍結するUS70を65mphで東に爆走する4WDの中で不安にさいなまれながらK応のT田先生としゃべり続けデンバー空港に到着。
酸素分圧が高いと言うことが高いということの幸せをかみしめながらBurger Kingで朝食を摂りました。-大好きなPanda Expressが隣にあったのですが5時では空いていませんでした-
デンバーの飛行場で同行の徳島のT田さんが、なんとスキャン箱に入れられてしまいました。隠し持っていた葛根湯の分封がきっかけともいわれていますが詳細は謎です。あのまま別室に連行されたらと思うと結構ハラハラしました。葛根湯を米国人に説明するのは至難の業です。
乗り換えのロスアンゼルスはたいしたことはなく成田行の機上の人となりました。ぼくは11時間の内の7時間は寝ていたと思います。
結局行きと帰りで見た映画は”パンドラの匣”と”クヒオ大佐”の二本でした。今回のエントリーのタイトルは”パンドラの匣”のセリフです
今日は5時に起きて自宅を出て手術室で働きました。不思議なくらいjet lagなど感じません。いつも不規則な生活なので誤差範囲ということになってしまっているのでしょうか。それはそれで困ったことです。
Structural analysis to determine the core of hypoxia response network.
PLoS One. 2010 Jan 19;5(1):e8600.
これはわかったようでわからん話ですね。ぼくにとっては。
Optimizing the Delivery of Cancer Drugs That Block Angiogenesis
Sci Transl Med 20 January 2010:
Vol. 2, Issue 15, p. 15ps3
これは最近良くある話。よくまとまっていると思います。
ホテルとカンファレンス会場を結ぶ不気味なトンネルの中の絵
寝て起きるとappleの例のタッチパネルが発表されているのでしょうか。楽しみです。
というわけで
がんばとっるか・やっとるぞ
最終日5日目です。
午前中は
Metabolismから
Dr. Schofield: Iron- and 2-Oxoglutarate-Dependent Dioxygenases
とてもためになる話しでした
Dr. Mak: Fatty Acid Oxidation and Survival of Cancer Cells
内容がどんどん飛んで行くのですが最後は妙に納得
Dr. Chandel: Mitochondrial Complex III Regulates Signaling
パス
Dr. Hekimi: Mitochondrial ROS Increases HIF-1alpha Expression and Enhance the Immune Response in Long-Lived Mclk1+/- Mutant Mice
そうなのかな
Dr. Cantley: Control of Glycolysis in Cancer Cells
総説的な話し
Dr. del Peso: Hypoxia Promotes Glycogen Accumulation through Hypoxia Inducible Factor (HIF)-Mediated Induction of Glycogen Synthase 1
夕方からは
Stress Responses to Hypoxia
Dr. Keitzmann: Signalling Cross-Talk between Hypoxia and Insulin
かなりいい話 検証してみます
Dr. Huang: HIF-1alpha, Genetic Alteration, and Tumor Progression
データがクリア過ぎるほどクリア ホントならすごすぎる話しでは
Dr. Giaccia: Stress Responses Induced by Hypoxia that Modulate Tumor Progression
Dr. Eckle: Adenosine-Dependant Stabilization of Period 2 Promotes Metabolic Adaptation of the Myocardium to Limited Oxygen Availability
麻酔科の人ですよコロラドの 驚くと言えば驚くような話しです
Dr. Heiserich: PHD3 Activity Regulates Hypoxia-Induced Actin Cytoskeleton Rearrangement and Cell Migration
これもタイトル通りならすごい
最後はダンスパーティーでお開き
帰国したら色々書いてみます 発表の要約は詳しすぎると会の principleに反することになるのであんなもので終わってしまいました
あと3時間半でkeystoneを出ます